以前、「太陽光発電2019年問題 余剰電力買取制度から10年 契約期間終了への対応」で2019年9月4日に関西電力より発表された新サービス「貯めトクサービス」検討に伴い、関西電力にシミュレーションを依頼していた。今回は、その結果報告と卒FIT後に取った対応を紹介する。
- 太陽光発電2019年問題 余剰電力買取制度から10年 契約期間終了への対応
- 2019年問題 卒FIT(Feed-in Tariff)とは
- 関西電力シミュレーション(契約継続 vs 貯めトクサービス)
- 買取会社の比較
- 電力買取シミュレーション(関西電力 vs 和歌山電力)
- 参考資料
太陽光発電2019年問題 余剰電力買取制度から10年 契約期間終了への対応
検討の経緯(リマインド)
買取単価が48円/kWhから8円/kWhに40円/kWhも大幅ダウンする。
そこで、8円/kWhを回避する方法を検討していた。
1つ目は、買取会社の変更
関西電力で継続した場合、8円/kWhとなる。
この時点での候補は買取価格10円/kWhのスマートテック(smart tech)か和歌山電力。
2つ目は、発電電力の自己消費
こちらは蓄電設備など更なる投資が必要となり、投資対効果が見込めないと判断し別の方法を考える。
3つ目は、関西電力の新サービス「貯めトクサービス」
こちらは、蓄電した電力を使用する方法だが、関西電力の設備を利用して蓄電できるサービスで、新たな投資を必要としない事がメリット。然しながら、蓄電容量単位に料金が発生するため、発電量により買取単価8円/kWhよりもメリットがあるか否かが微妙な状況であった。
そこで、関電にシミュレーションを依頼し、「貯めトクサービス」にするか買取会社を変更し、「スマートテック(smart tech)」か「和歌山電力」で契約するかを判断することにした。
2019年問題 卒FIT(Feed-in Tariff)とは
2009年から始まった太陽光発電の「余剰電力買取制度」から10年が経過し、最初に売電をはじめた方の契約期間が終了となる年が2019年。
「余剰電力買取制度」は、家庭の太陽光発電パネルで発電をし、余った電力を10年間固定価格で電力会社に売電できるという制度。2012年7月より「固定価格買取制度」に移行し、FIT(Feed-in Tariffの略)と呼ばれている。
2019年11月現在、卒FITの対象者は35~40万件と見込まれており、年々増加傾向にある。
関西電力シミュレーション(契約継続 vs 貯めトクサービス)
シミュレーションの結果、「貯めトクサービス」より関電で買取単価8円/kWhで契約する方が得であることが分かった。次に買取会社変更の比較を行う。
買取会社の比較
スマートテック(smart tech)と和歌山電力の比較
スマートテックは、10円/kWhに対し、和歌山電力は、下記の特長があり、スマートテックよりも有利であることが判明した。
- 買取単価(7・8月):11円/kWh
- 買取単価(1~6月、9~12月):10円/kWh
- 初年度:1,000円上乗せキャンペーン
和歌山電力
スマートテック(smart tech)
電力買取シミュレーション(関西電力 vs 和歌山電力)
2018年10月~2019年9月の1年間の実際の発電量をもとに、関西電力と和歌山電力の買取金額を比較し、買取金額にどれ程の差が生じるのかを算出してみた。
和歌山電力のポイントは、買取金額が3・6・9・12月の4回分割で振り込まれること。
そして、振込は3万円未満は160円(税込み)、3万円以上は250円(税込み)の振込手数料が掛かること。
関西電力の年間合計が25,896円に対し、和歌山電力の手数料を差し引いた差引合計は32,456円で6,560円和歌山電力の買取金額が高くなることが判明した。これは、関西電力より約25%アップになる。
また、2020年1月31日まで先着300名キャンペーンにより、初年度1,000円上乗せ。
以上の結果から結論は、「和歌山電力」に買取会社契約を変更することにした。
※関西電力エリアにお住いで、貯めトクサービスや蓄電設備を選択されない場合は、同じ結論に辿り着くのではないかと思われる。
下記、参考資料は卒FIT後の対応を検討する上で、非常に役に立つ資料である。
情報も常に更新されているので、是非一度目を通されることをオススメする。