サービス残業のような違法行為はろくに対策されないまま放置
過労死や自殺といった悲しいニュース
労働時間の長さや、有給消化率の低さは世界でもトップクラス
「働くことは尊い」とか「会社のために尽くすことは素晴らしい」といったような考え方に、ずっと違和感や息苦しさを感じていた著者が、「言いたいけどうまく言えないこと」や「本当は言いたいけど、会社では到底口にできないこと」をすべて正直に言葉にした本である。
私も会社員として仕事をしている身分であるが、共感出来る事柄が多過ぎる。
仕事で悩んでいるのは自分だけではないと、胸をなで下ろすことが出来る1冊です。
本書は、第1~5章で構成されている。
第4章では、ブログ運営についての記載があり、非常に参考になる内容であった。
- 第1章 日本の職場は理不尽なことばかり
- 第2章 社畜にならないための考え方
- 第3章 僕が日本の仕事観に疑問を抱くようになるまで
- 第4章 プライベートプロジェクトのススメ
- 第5章 脱社畜の未来
今回は、第2章を対象にメモした内容を紹介する。
第2章 社畜にならないための考え方
仕事と自己実現
- やりがい-安い給料→搾取
- 好きなことが仕事→給料は安くていい=労働のダンピングを招く
みんなが不幸になるので、やめた方がいい! - 好きなことを仕事にするから給料は安い
辛いことを仕事にするから給料は高い
→この定義で給料が決定する訳ではない
生み出した価値の対価が給料となるべき - 仕事を好きになれなくても、全く問題はない
仕事を好きになれない人は、人間が劣っていることは全くない
自分の素の感情に従って生きていけば、それでいい - 「働きたくない」も立派な夢である
- 「やりたくないことをやらない」という夢を叶えてみる
仕事と成長
- 成長よりも、毎日楽しく生きる事の方が、よっぽど大切!
- やりたいことが出来たら、それに合わせて成長していけばいい
- 目的達成のために、手段として「成長」する
会社との距離
- 会社に必要以上に帰属意識を持ってしまうと、そのせいでどんどん視野が狭くなってしまう
- 会社の中の世界が、自分の世界と同義になり、その世界で認められることが、人生の重要事項に変わる
- 会社に強く依存することは、ハイリスクである
- 会社は取引先、ビジネスパートナーという意識を持つ
- 自分を会社の一員と思わないこと
- 適切な距離をとる
- 転職する覚悟だけはいつでもしておく
- 社外で役に立つスキルを身につけ、人脈をつくる
「逃げる」という選択肢
- 体や心を壊してまで果たさなければならないような責任なんてない
- 辛くなったら、無理せず、逃げること
- うまく働けないのは、環境のせい
社畜・脱社畜の思考法
①社畜:仕事で自己実現しなければならない。
①脱社畜:仕事と自己実現は別のもの。
②社畜:好きなことを仕事にしているから、給料は安くてもいい。
②脱社畜:好きなことが仕事でも、給料はしっかりもらう。
③社畜:仕事だけが、人間を成長させる唯一の機会。
③脱社畜:恋愛、結婚、出産、育児。成長の機会は仕事以外にいくらでもある。
④社畜:「成長」すること、それ自体が目的。
④脱社畜:目的達成のために、手段として「成長」する。
⑤社畜:つらいことを乗り越えた先に「成長」がある。
⑤脱社畜:つらいことはできるだけ避けて、楽しみながら「成長」する。
⑥社畜:会社は「家族」なので、どんな時でも精一杯尽くす。
⑥脱社畜:会社は「取引先」なので、状況に応じて距離をとる。
⑦社畜:会社には定年まで必死にしがみつく。
⑦脱社畜:転職する覚悟だけはいつでもしておく。
⑧社畜:常に「経営者の目線」を持って仕事にのぞむ。
⑧脱社畜:常に「従業員の目線」を忘れずに仕事にのぞむ。
⑨社畜:ポータビリティの低い仕事ばかりしてしまう。
⑨脱社畜:できるだけポータビリティの高い仕事を探す。
⑩社畜:どんなにつらくても、社会人なら逃げてはいけない。
⑩脱社畜:つらくなったら、無理しないで逃げる。
⑪社畜:うまく働けないのは、自分のせい。
⑪脱社畜:うまく働けないのは、環境のせい。
⑫社畜:自分に合った会社に就職できなかったのは自分の責任。
⑫脱社畜:就職はどうせくじ引き、うまくいかないことも当然ある。
⑬社畜:食事や睡眠の時間を削ってでも仕事をする。
⑬脱社畜:仕事のために、食事や睡眠が犠牲になるなんてとんでもない。
⑭社畜:人生の中心にあるのは仕事である。
⑭脱社畜:仕事は人生のほんの一部にすぎない。
⑮社畜:大企業に就職、マイホーム、奥さんと子ども。これが幸せの条件だ。
⑮脱社畜:自分が幸せになる方法は自分で決める。他人や世間は関係ない。
⑯社畜:給料の額だけに注目して、時間のことは考えない。
⑯脱社畜:月給・年収だけでなく、時給も大事。
⑰社畜:いろんな作業を同時並行でやろうとする。
⑰脱社畜:一つの作業に集中できるように働き方を工夫する。
⑱社畜:家に帰っても、仕事のことで頭がいっぱい。
⑱脱社畜:家に帰ったら、プライベートのことで頭がいっぱい。
【読書メモ】脱社畜の働き方~会社に人生を支配されない34の思考法(日野 瑛太郎)第1章